ノンフレーム工法と従来工法(吹付法枠工+地山補強土工)について、施工コスト、工期、施工条件(施工ヤード)、CO2排出量の観点から比較しました。
比較項目
- 1.施工コスト比較例
- 2.工期比較例
- 3.施工条件(施工ヤード)比較例
- 4.CO2排出量比較例
- 5.資源使用量
1.施工コスト比較例
【比較条件】
ノンフレーム工法 | 2,000×1,730(標準間隔) 補強材長:L=3,000(鉄筋挿入工) |
従来工法 | 吹付法枠工:F-300 2,000×2,000 補強材長:L=3,000(鉄筋挿入工) |
比較例では、従来工法に比べて、約10〜15%の施工コスト削減が可能です。
2.工期比較例
【ノンフレーム工法】
【吹付法枠工+地山補強土工】
現場で鉄筋や型枠を組立て、コンクリートを打設・養生しなければならない従来工法に比べて、二次製品を用いるノンフレーム工法では、約30〜40%の大幅な工期短縮が可能です。
3.施工条件(施工ヤード)比較例
【施工ヤードの比較例】
※モノレール等の仮設備は必要です。
コンクリートに頼らない工法ですので、圧送設備等が必要なく、小規模な施工ヤードで施工できます。
また、コンクリート構造物の場合、圧送距離や高低差の制限もありますが、ノンフレーム工法の場合、距離や高低差の制約もありません(ただし、モノレール等の仮設備は必要です)。
4.CO2排出量比較例
(1)対策工施工時におけるCO2排出量の比較例
【CO2排出量の比較例(1,000m2当たり施工時)】
従来工法に比べてセメント使用量が少ないため、CO2排出量を大幅に削減することができます。
(2)ノンフレーム工法によって、樹木を保全した場合に期待されるCO2吸収量の算出例
【保全した樹木によるCO2吸収量(算出例)】
ノンフレーム工法は樹木を残して施工できますので、施工後も樹木によるCO2吸収が期待できます。
※CO2排出量の比較
「建設施工における地球温暖化対策の手引き」
(社)日本建設機械化協会
:平成15年7月を元に算出
※樹木を保全した場合に期待されるCO2吸収量
独立行政法人森林総合研究所資料を元に算出